アニメ化しそうなマンガといえば/『亜人』『ボールルームへようこそ』『王様たちのヴァイキング』
※一部ネタバレを含みます。
まとめサイトを見ていたら、こんな記事を発見。
ここ3年くらいで間違いなくアニメ化するだろなって漫画 : 暇人\(^o^)/速報 - ライブドアブログ
この手の「アニメ化しそうなマンガ」「アニメ化して欲しいマンガ」まとめって定期的に上がりますね。そんでわたしも必ず見ちゃう。アニメ化する前に読んで、アニメ化してからどやりたい、という意見をちらほら見かけるけども、根本にあるのはつまり「アニメ化するような面白いマンガが読みたい!」ってことだと思うんですよね。
ただ、勢いがあるとか人気があるからアニメ化ってそもそもするものだと思うので、まとめられている内容を見てみると、けっこう常連のタイトルは固定していたりします。
それが『亜人』『ボールルームへようこそ』『王様たちのヴァイキング』。あとまあ、『宝石の国』とか『僕だけがいない街』とか『坂本ですが?』とかも常連とは思うのですが、この3作品はちょうどわたしも好きで読んでいるところだし、微力ながらアニメ化(もしくは実写ドラマ化)後押しのお手伝いでもしてみましょうか。
1.亜人(good!アフタヌーン連載中・既刊5巻)
「亜人」と呼ばれるその生物は「死なない」。高校生・永井圭はある日、交通事故で死ぬが、その直後に生き返った。それは、彼が亜人であり、人間ではないことを意味する。圭をとりまく環境は一変した。彼は人間たちから逃げ惑うことになる。友人のカイは怯える圭を助けるために駆けつけ、二人で人里を離れて山の中に逃げ込んだ。そんな彼に人間と敵対する亜人たちが接触してきた。「このマンガがすごい!2014」オトコ編第3位!
もうね、「人型化け物VS人間」バトルマンガは、『進撃の巨人』『寄生獣』『東京喰種トーキョーグール 』でもうお腹いっぱいだし、亜人だけが出せる1巻表紙のこのミイラは『ジョジョ』の「スタンド」をほうふつとさせるしで、いろいろと既視感満載なのは否めない。
↓こちらは亜人の出すスタンドみたいなのが人を食べるところ。『寄生獣』の“アノ”シーンみたいじゃないですか?
能力バトルものについてはたいていのアイデアも出し尽くされているわけですから、この手のマンガに既視感があるのはどうしても否めないのかなとは思いつつ、 真新しさを挙げるとするなら、アクションシーンがとにかくかっこいいってところでしょうか!
「死なない」亜人たちを仕留めるために、人間たちは麻酔銃を使うのが、自分たちの特徴を知っている彼らには何のその。「死なない」から、自分で切っちゃう。これはおもしろい!
音を排した静かなアクションがクール! 自分で自分を殺し、生き返ってからの、立て直し! こういうところはアリ編辺りのHUNTER×HUNTERとも似た部分があるかもしれない。
↑ちなみに画像の佐藤さんは「亜人」側のリーダーで、亜人を迫害する人間たちへの強い憎悪から革命を起こそうと目論んでいる人。穏やかな顔つきとは裏腹にけっこうな鬼畜野郎ですが、そこがかっこいいです。しびれます。
あと、もう一点「まだまだなのかな~」と思われるのは、亜人のやることも人間のやることもどちらも同じくらい非道なので、現在まででどちら側にも全く共感を覚えられず、このマンガの結末が亜人の勝利となろうと、人間の勝利となろうと、二つの種族の共存が図られようと、いまいちカタルシスにつながらなさそうなところでしょうか。人間もひどいし、亜人もひどいし、主人公ふたりもまだあんまり仲良くない。笑
アニメ化するなら、早くアクションシーンが見たい!!!
2.ボールルームへようこそ(月刊少年マガジン連載中・既刊6巻)
ボールルームへようこそ(1) (講談社コミックス月刊マガジン)
- 作者: 竹内友
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/05/17
- メディア: コミック
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Kindle版はこっち→ ボールルームへようこそ(1)
平凡な中学生、富士田多々良は何の目標も見出せず、無為な日々を過ごしていた。そんなある日、不良に絡まれているところを謎の男に助けられる。 男が多々良を連れて行った先はなんと、社交ダンスの教室! 同じ学校に通うダンサーの女の子、花岡雫や、そのパートナーで天才ダンサーの兵藤清春らに触発されながら多々良のダンススポーツにかける青春が幕を上げる!!
一番好きなスポーツマンガかもしれない。過去に3か月くらい社交ダンスやっていたことがあったので、技術的なことがちょっとだけ(本当にちょっとだけ!)分かるっていうのもあるんですが、これも描き方がいいんです。主人公はある意味で天才型。運動能力はそれほど高くないけども、目がよくてすぐに技術を盗むことができるというタイプ。わりとずるい設定。
「競技ダンス」が題材、というのは確かに珍しくはあるけども、それよりもわたしがスポーツマンガとして『ボールルームへようこそ』が好きなのは、主人公はじめ登場人物たちがみんな「社交ダンスが大好き!」っていうのがすごく伝わってくるところです。
「競技」だからもちろん競うものなので、初心者でダンスを始めた主人公も、周囲とのレベル差に落ち込んだり、パートナーとのコミュニケーションがうまくいかずに悩んだりもしますし、「大好き!」「楽しい!」だけで簡単に勝ち進めるものではないんですけども、それでもなお純粋に「好きだから頑張る!」「好きだから続ける!」姿が本当に眩しい。若者が好きなことに向かって頑張る姿が嫌いな人っていないですよ! ちなみにわたしは4巻の天平杯での“ボールルームクイーン賞”発表のシーンは何回読んでも泣きます。大好き。
あと女の子が最高にエロくてかわいい。
3.王様達のヴァイキング(ビッグコミックスピリッツ連載中・既刊6巻)
Kindle版はこっち→ 王様達のヴァイキング(1) (ビッグコミックス)
小学館公式サイトのブラウザ立ち読み→ 「王様達のヴァイキング 1」 | ビッグ コミックス | 小学館
高校中退、バイトも即クビ。社交性もなきゃ愛想もなし。
18歳の是枝一希が唯一持っているのは、ハッキングの腕。金融機関にサイバー攻撃を仕掛けた彼の前に「お前の腕で世界征服する」と宣言する大金持ちの男が現れる。
ハッカー少年と仕事中毒のエンジェル投資家、彼ら2人はどんな仕事を創り出すのか…?
全く新しい新世代タッグ誕生!!!
あるようでなかった「ハッカー」を題材にしたマンガということで、無差別サイバー攻撃犯と知能バトルを繰り広げたりもするんですが、大きなテーマは何よりも“仕事”でした。
タイトル「王様達のヴァイキング」の「ヴァイキング」は「ビュッフェ」を連想させるミスリード。1巻表紙右の男はエンジェル投資家(ヒヨッっこ企業に対し、資金を供給する富裕な個人のこと)の坂井。彼が仕事を航海に例えるシーンがあります。
「仕事はな、航海と同じなんだよ。快適な旅の翌日に生死を懸ける時が来る、それでも目指すんだよ新大陸を。」
主人公の是枝くんは、『おおきく振りかぶって』の三橋くんばりにコミュ障気味のフリーター(というか無職)なんですが、凄腕のハッカー。18歳。そんな彼が、坂井と出会うことで自分の能力が社会に役立てられることに気づかされるという。
「自分には価値がない」と思っている彼が、自分の生きる理由を仕事の中で作り上げようとする成長物語でもあるわけです。そういう点でいうと、アニメよりは実写向きですかね。是枝くんが自分の特技を伸ばしまくって報酬を得る喜びを覚えていく姿は、四六時中ニートになりたいと思っているわたしにはけっこうガツンときました。
最初はいけ好かない感じだった坂井だけど、金儲けよりも何よりも、自身の投資する企業が見せてくれるだろう“新しい世界”を心待ちに仕事をしているところがとても良いの。かっこいい…!
知能バトルを楽しみつつ、スーパー投資家の坂井の仕事名言に感心し、ダメ無職だった是枝くんの成長に元気をもらい、と一粒で三度おいしい。
『亜人』が5巻、『ボールルームへようこそ』が6巻、『王様達のヴァイキング』が6巻といずれも巻数の少ないタイトルですが、どれが一番先に映像化するのか、とても楽しみ♡ 『亜人』は『進撃の巨人』くらいの巻数出るまで温めそうな感じがしますね。個人的には一刻も早く『ボールルームへようこそ』が見たい!